【経験者から学ぶ男性育休】夫婦毎の育休期間の最適な組み合わせ~5つのパターンとそのメリデメ~

男性の育休体験記

育休取得の検討段階で最も悩むことの一つは育休期間の設定です。

育休期間については、大別して二つの悩みがあります。

一つは、「育休期間の設定」であり、育休期間を1ヶ月にするのか、3ヶ月間にするのかといった純粋な期間の問題です。

この点については、パパママのアンケート結果に基づき「1ヶ月間は死守!できれば3〜6ヶ月の取得」という記事を執筆しました。

二つ目は、「夫婦での育休期間の組み合わせ」です。

例えば、育休を6ヶ月に取得することになったとして、実は「いつ」、「どのように」取得するかによって様々なパターンが存在しております。

本記事では、そうした「夫婦での育休期間の組み合わせ」について、育休体験記から得られた知見に基づき、5つのパターンに分けて、それぞれのメリデメやアドバイスを紹介していきます。

夫婦での育休期間の5つの組み合わせ

育休期間は、育休取得者がそれぞれの職場事情や家庭事情に基づき設定しているので、各家庭でバラバラなのですが一定のパターンがあります。

これから育休を取得する際の参考にもなりますので、育休の取得パターンをパートナーが「専業主婦」の場合と「共働き(3パターン)」について以下でそれぞれ説明します。

パートナーが専業主婦の場合の2パターン

パートナーが専業主婦の場合は基本的には産後から育休を取得することになります。

これは、産後が最もパートナーがサポートを必要とする時期だからです。

体験記でははれパパさんとこやたかさんが専業主婦のケースに当てはまります。

はれパパさんは第一子出生児において仕事が忙しくて思うようにパートナーをサポートできなかった反省から、第二子出生児には母体が精神的にも肉体的にも疲弊している産後直後にしっかりとサポートするため育休を取得しました。

こやたかさんは産後1ヶ月後から育休を取得しています。

少しイレギュラーなケースですが、こやたかさんは出産において母体に大きな負担がかかり急遽産後直後から育休取得を希望する旨を上司に相談しました。

しかし、業務引継ぎに一定の時間がかかるため産後1ヶ月は出社、その後1ヶ月は有給休暇(必要に応じて出社)、その後6ヶ月間を育児休業とすることになりました。

このように、パートナーが専業主婦の場合は仕事の関係で多少前後する場合もありますが、基本的には出産直後に育休を取得することになります。

パートナーが共働きの場合の3つのパターン

次に、共働きの場合の育休取得期間の3つのパターンを見ていきましょう。

バトンタッチ型

バトンタッチ型はママが産休や育休から明けるタイミングでバトンタッチするようにパパが育休を取得するパターンです

体験記ではイクジマンさんとゆえしさんがバトンタッチ型を採用しています。

イクジマンさんは元々サッカーでアマチュア日本No.1を目指していたチャレンジ精神に富んだ方で、一人で家事や育児をしてみたいという想いがありました。加えて、収入の不安があったためにバトンタッチ型を選択しました。完全なバトンタッチ型だったので育休当初は3人の息子さんのワンオペ育児に苦労されたそうです。

ゆえしさんは、パートナーが転職直後だったために、1年以上勤務していないと育児休業を取得できないという制約に引っかかり育児休業を取得できませんでした。そのため、ゆえしさんが育休を取得されました。育休取得前からこなしていた家事こそなんとかなったそうですが、バトンタッチ型ということで引継ぎに十分な時間を取ることができず、育休当初は育児について想定外のことの連続で苦労されたそうです。

こうした事例等を踏まえるとバトンタッチ型のメリットとデメリットは以下のとおりです。

 ■メリット
・同時取得期間が少ないため金銭面の負担が少ない
・パートナーの早期の職場復帰が可能

 ■デメリット
・ワンオペから育休がスタートするためパパの負荷が大きい(トラブルへの対応等)
・パートナーのサポートが最も必要な産後に育休を取得することができない

【アドバイス】
バトンタッチ型は育休がいきなりワンオペがスタートします。
その場合パパの負荷が大きいですし、何より不測の事態において適切に対処できず子供をトラブルに巻き込んでしまう可能性もあります。そのため、育休開始直前期に時短勤務や在宅勤務、有給休暇(半休を含む)を取得することで、一定期間ママと同時並行で育児や家事をこなす期間を設けるとスムーズに育休期間に移行できます。


また、本来は産後直後が最もママのサポートが必要な時期ですので、こうした時期におても時短勤務や有給休暇等を利用して家事や育児を積極的に分担することをお勧めします。

同時取得型

パパとママが同時に育休を取得するパターンです。

オトダンさんは育児休業を産後直後に3ヶ月間取得しました。双子の育児であること、また、会社が男性の育休取得に協力的だったからという理由です(なんと、オトダンさんの会社では男性社員は当然のように育休を取得でき、しかも、取得期間3ヶ月間は有給休暇として取得できたそうです)。

りすパパさんのケースでは、パートナーが里帰りから戻ってくるタイミンングで育休を6ヶ月間申請しました。パートナーの体力が心配であったことや、両親が高齢で頼れないことが理由でした。同時に育休を取得することで家事や育児を分担することができ夫婦の絆も深まったとのことです

こうした事例等を踏まえると同時取得型のメリットとデメリットは以下のとおりです。

■メリット
・産後に家や育児を分担することができるため、母体の回復を促すことができる。
・ワンオペ期間がないため、トラブルが発生した場合に協力して対応することができる。
・同時に家事や育児をする期間があるため夫婦の絆が深まりやすい。

■デメリット
・金銭面の負荷が大きい(オトダンさんのような有給休暇の場合は除く)。

 

【アドバイス】
同時取得のパターンでは多くのメリットがありますが、デメリットとして金銭面の負担が挙げられます。特に、育児休業給付金が口座に振り込まれるまで3ヶ月程度の時間を要しますので、3ヶ月分の生活費と産後の一時的な出費(一般的には100万円程度)を賄えるだけの貯金しておく必要があります。

分割取得型

産後の一定期間の育休取得後、一旦職場復帰し、その後ママの職場復帰を期に育休を再取得するパターンです。

うまんちゅさんはパートナーが里帰りから帰ってくる産後1ヶ月のタイミングで3週間の育休を取得し、母体の回復に努めました。その後、パートナーの職場復帰の2ヶ月前から育休を取得し職場復帰に向けた家事や育児を引継ぎながら、パートナー復帰後のワンオペ期間に向けて準備を進めました。

とあるパパさんは産後1ヶ月間にわたって有給休暇を利用して育休を取得し、母体が回復するようにパートナーの産後ケア、特に睡眠時間の確保に努めたそうです。その後、ママの復帰(海外留学)を期に1年間の育児休業を取得しました。

 

■メリット
・産後に家事や育児を分担することができるため、母体の回復を促すことができる。
・ワンオペ期間がないため、トラブルが発生した場合に協力して対応することができる。
・同時に家事や育児をする期間があるため夫婦の絆が深まりやすい。
・同時取得の期間が短いため金銭面の負担が抑えられる。

■デメリット
・職場に柔軟な取得について理解を得る必要がある。

【アドバイス】
分割取得型については多くのメリットがあります。ただし、分割取得により職場から2回離脱することになるため、上司や同僚に分割取得をする意味を理解してもらう必要があります。そのため、上司に対して休業期間について早期に相談するとともに、分割取得をする理由を明確に伝えることが重要です。
※上司に難色を示された例として、オドダンさんは3ヶ月の育休期間を2分割して取得しようと上司に相談しましたが、難色を示され3ヶ月間の一括取得に切り替えました。

まとめ

夫婦での育休取得のパターンについては、「専業主婦」の場合は「できるだけ産後直後から育休期間を設定することが重要になります。

産後の精神的にも肉体的にも負担の重い時期にしっかりと母体を休ませてあげられるようにしましょう。

共働きの場合は、3つのパターンから、メリデメを考慮しながら家庭や職場の状況に応じて最適な取得パターンを選択しましょう。

基本的には「同時取得型」がシンプルかつ効果的なのでオススメですが、職場との関係性も踏まえて「分割取得型」も場合によっては選択しても良いかもしれません。

一方で、「バトンタッチ型」については、産後直後のサポートができないという大きなデメリットこそありますが、里帰り出産のように事情があれば選択しても良いかもしれません。ただし、その場合にも引継ぎ期間を十分取ることをお勧めします。

以上、「【経験者から学ぶ男性育休】夫婦毎の育休期間の最適な組み合わせ~5つのパターンとそのメリデメ~」でした

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