【男性の育休体験記】「産後クライシスを乗り越えて」うまんちゅパパさん(6ヶ月間、1年4ヶ月間取得)

男性の育休「AtoZ」

男性育休は人それぞれです。家庭環境や職場環境等に応じて育休のあり方は異なってきます。

そんな多様な男性育休について、男性育休取得者の体験記を通じてお伝えしてしていきます。

今回は「うまんちゅさん」の体験記です。

プロフィール

・名前 うまんちゅパパ 
・具体的な育休取得期間 
①2019年7月(3週間)、2020年1月〜2020年6月まで 
②2021年1月〜2022年4月まで予定 
・居住地(都道府県) 東京都 
・職業 会社員(1001人以上) 
・育休取得時の家族構成 パパ41歳(バツイチ)、ママ33歳、長男1歳、次男0歳
・うまんちゅさんのSNS:ツイッター

育休を取得した理由

以前の自分は、いわゆる『ポンコツ夫』でした。

仕事は多忙で平日は深夜帰り、土日も度々仕事に行っていました。

入社以来、忙しい部署で終電帰りが当たり前、近くのカプセルホテルや漫画喫茶に泊まって次の日に仕事へ行くよう生活を6、7年していました。

当時は主任になる前後の時期で、プロジェクトをひとつ任され、仕事にやりがいと責任を感じていました。結果、仕事は評価されて同期の中でも早い昇格をしていきました。

そんな中、前の妻と出会い、結婚をし、子供が1人産まれ、2人産まれました。その間も仕事の多忙は変わらず、そんな生活をしていました。

その時の自分は『家族のために仕事を頑張っている』でした。

2人目が産まれて半年くらいたったあたりから、夫婦間での会話がなくなっていきました。正確に言うと会話をしても妻からの返事がなくなっていきました。

当時は、それにイライラし、喧嘩をし、何度言っても直らないことにまたイライラするという状態。

そんな状態が2年くらいたったときに別れることになりました。子供2人は前妻が引き取ることに。

『家族のために仕事を頑張っている』つもりでしたが、結果的に家族を幸せにはできていませんでした。

その時はなぜそうなったのかまだ、離婚した当時はまだ理解は出来ていませんでした

その後、今の妻と出会い、結婚、子を授かり、両親学級に行きました。

その時のセミナーの内容は衝撃的でした。

産後の妻のホルモンの状態、産後うつ、産後の妻の自殺率、産後の夫への愛情曲線(産後は夫への愛情はゼロになる)、そしてゼロになった愛情をあげる方法、産後クライシス、男性の育児休業。

(講師はNPO法人ファザーリングジャパンの塚越さん

正直、知らないことだらけでした。

前の子供の時も両親学級にはいきましたが、内容が全然違いました。

前の時は子供の扱い方、お風呂の入れ方、妊婦体験くらいだった気がします。

今回は6、7割が夫に対しての内容で、産前産後の妻をどうサポートすれば良いのかというものでした。 

セミナーを聞きながらやっと分かりました。

前妻からの会話がなくなっていた理由が。

そうです。まさに産後クライシスでした。

そして、次は同じ思いをさせないと心に誓い、セミナーが終わったときには決意しました。

『絶対に育児休業を取る』と。

セミナーが終わって帰り道に妻に伝えました。育休を取りたい。一緒に子育てをしていきたい。

実際に育休を取る際には目的を明確化しました。

『産後うつ防止』『産後クライシス防止』『妻のキャリアロスの軽減』

そして、妻が子供と接するときには笑顔でいてくれることを目指して育休をとりました。

育休取得プロセス

(1)家族とのやりとり

産後1ヶ月は、妻は実家にいることにしたためその間は義母にお願いをし、実家から戻ってくるタイミングで3週間の育休をとることに。

そして、妻が仕事を予定よりも早く復帰したいという希望もあり、仕事復帰時に長めの育休を取ろうと計画しました。

(2)会社とのやりとり

妊娠初期の段階から早めに育休を取得することを上司に伝えて、休む間の引き継ぎをどうするかを一緒に検討していきました。

育休を取ることに関しては、協力的でスムーズに取得できました。

育休中の生活

(1)家事や育児について

最初の頃は、基本的には妻の睡眠時間を確保することを意識していました。

夜の授乳は妻に任せて、寝かしつけ、オムツは変わって妻には寝てもらったり、午前中は妻の睡眠タイムにしたりと妻の体力回復を、心がけてました。

2回目の育休は、最初の2ヶ月は夫婦共に育休を取り、妻の復帰に向けて準備をしていきました。

離乳食が始まっていたので、少しずつ作り方を覚えていき妻が仕事復帰するまでにはひと通りできるようになりました。

(2)育休中の大変だったエピソード

妻が仕事復帰後1ヶ月ほどで、子供は保育園へ、自分は仕事復帰の予定でしたが、コロナの影響で保育園自粛、育休も延長(3ヶ月)となりました。

その間に妻が妊娠し、悪阻期間へ突入しました。

悪阻は重く、ベッドに寝たきりの状態になってしまい、それからの約2ヶ月はワンオペでの子育てとなりました。

おかげで育児スキルが格段に上がりましたが、ワンオペ子育ての辛さを身に染みて感じました。

育休を振り返ってみて

当初の目的であった、『産後うつ防止』『産後クライシス防止』『妻のキャリアロスの軽減』は達成できました。

その結果、夫婦仲も良くこの度、次男が産まれました。

特に妻が復帰後に仕事を評価されて昇格が決まったことが育休を取って良かったと改めて感じました。

次に子供が産まれたら育休を取得したいか

必ず取ります!

次は女の子が欲しいとすでに意気込んでいるので、また計画を立てて育休を取得したいと思います。

これから育休を取得する人へのメッセージ

育休の取り方は人それぞれでいろんな取り方があります。それぞれのご家庭の状況に合わせて選択してください。

その他(言い残したことがあれば是非)

(1)育児をしながら働くことの大変さ

世の中を見てみるとまだまだ育休を取得しにくい雰囲気がありますが、国の制度や働きかけも進み徐々に男性の育休が広まっていっているように感じます。

ただ、育休を取って仕事復帰してから感じたことは、育休期間だけが育児期間ではないということです。

子供を育てながら、仕事をするということは、保育園のお迎え、ご飯、お風呂、明日の保育園の準備(洗濯含む)、寝かしつけという作業を定時後の時間に行いながら仕事をするということです。

これまでは、暗黙の了解で『夜の育児は母親がするもの』しかも『母親が1人でするもの』という考えが世の中にも会社にもあり、仕事復帰してからは、これまでと変わらず残業して帰るのが当たり前という雰囲気があります。

結果、母親が仕事をして定時(時短)で帰り、育児をすることが当たり前となっている世の中の風潮は、まだまだあります。

育休も大事ですが、育休後の働き方について、子育てをしながらの働き方について、課題があると感じてます。

(2)育児に関わっていない(関われていない)パパへのメッセージ

そして、現在も仕事が多忙で育児に関わっていない(関われていない)パパへ伝えたいこと。

『家族のために仕事をすること』が本当に家族のためになっているのか、一度、考えてみてはいかがでしょうか。

今からでも間に合います。

大事なのは『家族』だということ。

家族を守れるのは『あなた』です。

会社は家族を守ってくれません。

(3)パパに向けた両親学級のセミナーの重要性

最後に、パパが妻の妊娠から出産までの間に『大事なことを知る機会があること』がいかに大事なことか。パパに向けた両親学級のセミナーを全てのパパが受けれるようになればよいなと思います。

・産後の妻のホルモンの状態

・産後うつ

・産後の夫への愛情曲線(産後は夫への愛情はゼロになる)

・産後クライシス

・ゼロになった愛情をあげる方法

産後のママのこれらの課題を解決する方法、それが『男性育休』です。

ワンオペの育児で苦しんでいるママが少しでも少なくなるように、『男性育休』が当たり前の世の中になっていって欲しいです。

以上、「一度目の失敗を糧に同じ轍は踏まない、うまんちゅパパさん」でした。

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