#11【育児休業に向けた準備】男性育休における“2つ“の業務引き継ぎ

育休準備3ステップ

育休取得において業務引き継ぎは重要課題です。

業務引き継ぎというと、どうしても「職場」の業務引き継ぎを連想すると思うのですが、「家庭」の業務引き継ぎを忘れてはいけません。育休は「休」という文字が使われているのですが、決して休みではありません。シカゴリラは「育児出向」だとすら思っています。しっかりと家庭の引き継ぎもしましょう。

今回はそんな業務引継ぎについて「職場」と「家庭」の2つに分けて説明していきます。

これから男性育休に興味がある方や育休取得を検討している方は是非ご一読ください。

職場の業務引き継ぎ

育休取得について上司から承認を得ると、決まってこう言われます。

👨「引き継ぎはしっかりしておいてね。」

そんな時に自信を持って「YES」と言えるようにシカゴリラの経験を踏まえて業務引き継ぎのコツをお伝えします。

男性育休における“業務引継ぎ“の5つのポイント

①余裕をもったスケジュール設定〜早めの社内承認〜

業務引き継ぎで重要なのは余裕をもってスケジュールを設定することです。育休直前になって引き継ぎが終わっていないという状況にならないように気をつけましょう。

そのためには早期に育休について社内承認を得ましょう。育児休業の申請は制度上は1ヶ月前に申請すれば取得できます。しかし、1ヶ月前に育児休業を取得すると言われても会社も上司も困ってしまいますし、そもそも引き継ぎもバタバタになってしまいます。そのため、出来るだけ早期に育児休業を取得したい旨を会社に相談しましょう。

一般的には妊娠5ヶ月となり安定期に入った頃にパートナーが妊娠した旨を上司に報告すると思いますので、このタイミングで育児休業の取得を申し出るのが良いと思います。そうすれば、残りの5ヶ月間で余裕を持って業務引き継ぎができます。

加えて、人事異動や新規採用によって職場に補充要員が来ることが想定されている場合は、安定期に入る前に事前に報告しても良いかもしれません。シカゴリラは安定期に入るタイミングと人事異動の調整をするタイミングが近接していたので安定期を待たずに妊娠3ヶ月で会社と上司に報告しました。残念ながら補充要員は来ませんでしたが、なるべく早めに報告したことは業務引継ぎの観点からも良かったと思っています。

②自分の仕事の“見える化“を心掛ける

育休に限らずですが、業務引き継ぎのコツは仕事の“3つの見える化“です。

自分の抱える仕事の見える化

1つ目は、“自分の抱える仕事の見える化“です。育休について社内承認を受けたら、まずは自分の抱える仕事をすべてリストアップして、引継ぎの優先順位を決めましょう。できるだけ時間がかかりそうな仕事から引継ぎをスタートさせましょう。

属人的な業務の見える化

2つ目は“属人的な業務の見える化“です。属人的な業務とは一部の担当者しかやり方がわからずブラックボックス化している業務です。こうした業務は外からは内容が分からないので引継ぎがしにくいですし、そもそもガバナンスが効きにくく誤謬や不正の温床にもなりがちです。しっかりとマニュアルを作成し、上司や同僚に対しても業務内容が明確に分かるようにしましょう。

ノウハウの見える化

3つ目は“ノウハウの見える化“です。マニュアルを作成することで仕事の内容こそ見える化されますが、実際の業務をマニュアルには書かれていない細かいコツがあったりします。「担当者の〇〇さんへの連絡をする際には朝一に丁寧なメールを打って、1時間後に電話した方がいいよ」のようなちょっとしたコツです。育休前は引継ぎ元と引継ぎ先が同じ職場にいることがあります。そのため、並行して一定時間業務を一緒にやってみましょう。

③業務削減

業務の見える化とも関係するのでするのですが、リストアップした業務の中には不要普及の業務があることも。そんな時は、業務削減に取り組んでみましょう。幸い、育休に伴う業務引き継ぎは、社内承認から育休までに数ヶ月間の時間があることが多いので、業務削減のいいタイミングです。

業務を引き継がれる方の多くは「仕事が増えるのは嫌だな。」と思っているものです。まして、育休中に補充要員が来なかった場合は純粋に業務量が増えてしまいますので上司と相談しながら業務ボリュームをスリムアップした上で引継ぎましょう。

④危ない業務こそ早めに引継ぎましょう

自分の業務をリストアップしてみると非常に引継ぎにくい仕事があったりします。爆発しそうなセンシティブ業務だったり、誰もやりたくない荷の重い業務だったりします。

こうした業務について、自分で出来るだけ消化した上で渡したいという親切心から、ずるずると引き継ぎのタイミングが遅くなることあがあります。そのため、少なくとも早めに業務が存在することを上司や同僚に頭出ししておきましょう。そして、関連するメールには上司や同僚をccやbccに含めるなどの工夫をして進捗を共有しましょう。

シカゴリラも変な責任感から仕事を爆弾業務を手元に残してしまい、育休直前になり冷や汗をかきながら上司に相談した経験があります。みなさんはそんなことはないとは思いますが、念のため気をつけて見てください。自戒を込めて。

⑤あまり気負いすぎないようにしましょう

逆説的ですが、組織というのは非常に柔軟にできているため、業務引継ぎが多少滞った状態で一人が育休に入っても職場は回ります。もし、回らないようであれば、それは会社組織の欠陥です。

むしろ、人がいなくなることでいいこともあります。シカゴリラが以前働いていた職場で管理職が育休を取得した際にも、配下の課員は一生懸命にその穴を埋めようと努力しまし。その結果、仕事のオーナーシップを強く意識するようになり業務能力が上がったように感じました。

家庭の業務引き継ぎ

忘れてはいけないのは家庭の引き継ぎです。

パートナーは出産後に精神的にも肉体的にも限界に近い状態になっていますので、家事や(2人目以降の場合は)育児についてわからないことがあっても気軽に聞くことはできません。

※出産後のパートナーの様子はこちらの記事に記載しています。

「サラダを入れる食器はどこかな」
「洗濯機はどうやって回すんだっけ」
「子供の幼稚園の持ち物はこれであってるかな」
「明日の幼稚園の弁当ってあるんだっけ」
出産前なら気軽にできていた、これらの質問ですが産後は母体を気遣って自分で調べて解決することになります。

分からないことがあれば前もって聞いておきましょう。

普段から家事や育児に積極的に携わっているパパであっても、実際に1〜10まで自分でこなしてみると実に分からないことだらけだと気づきます(そして、パートナーの大変さを身にしみて感じることも)。

おすすめの解決策〜有給休暇の取得で産前休暇〜

この点を解決する方法として、育児休業前からきちんとシュミレーションをして疑問点がないようにしておきましょう。ただ、想像力には限界がありますので、パートナーに難易度や重要性の高い業務だけでも「職場の引き継ぎ」で先述した「業務の見える化」やをお願いしてもいいかもしれません。場合によっては「業務削減」も!?

また、もし可能なら出産予定日の1週間程度前倒して有給休暇としての産前休暇を取得して、パートナーにサポートしてもらいながら全ての家事や育児を自分で実践して見てください。そうすることで、非常にスムーズに家庭における業務引き継ぎが行えます。

シカゴリラも実は出産予定日の1週間前から有給消化をすることで休暇に入りました。4歳の年中の娘がいたので、幼稚園の送り迎えやお弁当、持ち物などについて引き継ぐとともに、普段はやらない家事についても色々教えてもらいました。加えて、赤ちゃんを迎えるにあたってのエアコン等の電化製品を購入したりと非常に有意義な1週間を過ごすことができました。

※有給休暇に関するオススメ記事

まとめ〜2つの業務引き継ぎをしっかりやりましょう〜

このように、今回の記事では業務引き継ぎと題して、「職場」と「家庭」の業務引き継ぎにおけるポイントを解説しました。

職場における業務引き継ぎでは、「スケジュールに余裕を持つこと」、「業務の見える化」、「業務削減」、「危ない業務こそ早めに相談すること」、「気負わないこと」という5つのポイントを挙げました。

家庭における業務引き継ぎでは、分からないことは出産前に聞いておくことが重要であるため、事前に家事や育児のシミュレーション、もしくは、1週間前から有給休暇を取得して家庭内の業務を実際にやってみることをおすすめしました。

実際に業務引継ぎをしてみると思い通りに進まない部分も必ず出てくるでしょうが、是非今回挙げたポイントを念頭に自分なりに試行錯誤しながら業務引継ぎに臨んでみてください。

コメント

  1. […] […]

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